
とびらの先にひろがっていたのは、
うさぎたちだけがすむ
ひみつのせかい。
おひさまでぽかぽかしている
やわらかなそうげんの丘に、
小さなおうちが
ぽつぽつと、ならんでいます。

にんじんが、ない!
うさぎのニト デジタル絵本

その村の いっかくに、
「ニト」という アンゴラうさぎが
すんでいました。
じまんの ふわふわな白い毛を
かぜになびかせながら、
まいにち
たのしみに しているのは―

1日 がんばった ごほうび の
だいだい色の にんじん!
「今日も にんじんが おいしいなぁ♪」

ある日、おやつの時間に
にんじんのふくろ を
のぞいてみると ―
あれれ、からっぽ!
「あれ…? にんじんが、ない!」

ニトは あわてて、
にんじんを 探しはじめました。
「おちばの 下かな?……ちがう」

「ふくろの 中…?
やっぱり、ない!」

「とりさんの おうち かな?
ううん…ないみたい」

そこへちょうど
友だちの みぃあ が やってきました。
「にとくん。
そのあたま、どうしたの?」
「えっ?どういうこと?」

なんと。
ずっとさがしていた
にんじんが、
ニトのお耳のうしろに、
ちょこんとささっていました。
「あはは!ゆめみたいな話!
とってあげるね」

みぃあは
ちょっぴりおっちょこちょいな
ニトがだいすき。

ふたりは 村へかえり、
仲よくにんじんをわけあいました。

つぎの日から、
ニトはポシェットに
にんじんを入れて ぼうけんへ。
もう、あんなことがないようにね!
素人あるある。
パターン2も捨てきれず、公開。
一見、ありえない展開ですが
実はこっちのニトの方が
実際のニトっぽい…(笑)。
うさぎって、のほほんとしながら
からだに牧草つけて歩いたり
まぁるいうんちをつけたまま寝たり
そんなことが日常なんです。
ほーらね。
(これは、人間が乗せたんだけど 笑)

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